最近よく耳にするようになった「家族葬」。
一般的なお葬式と違って、参列者として参加する機会も少ないため、「聞いたことはあるけど、どんなお葬式かよく知らない」という方もたくさんいらっしゃいます。
そこで今回は「家族葬はどのようなお葬式か?」という基本的な部分をご説明したいと思います。
その前に、従来の一般的なお葬式の流れを簡単にご説明をしますと、2日間に分けて「通夜」「葬儀・告別式」を行い、告別式のあとには、出棺・火葬・法要・会食を行います。最近の東京でのお葬式は「葬儀・告別式」中に初七日の法要を執り行うことが増えてきました。
家族葬の流れは、実は従来の一般的なお葬式とほとんど変わりがありません。
ではどこが違うかというと、参列する方(お招きする方)の範囲を、家族や親族・生前の故人とごく親しかった人に限定して行う点が違います。
名前こそ「家族葬」ですが、家族のみに限定している訳ではありません。
「参列者を少なくしたお葬式」と捉えていただくのがよいかと思います。
家族葬のメリット
家族葬は参列者を少なくしているため、接客などの対応に追われることがありません。故人とゆっくりお別れをすることができます。
従来の葬儀では参列者が何人来るか分からないため、予想される人数に多少余裕を加えて、会場や食事の手配する必要がありました。家族葬の場合は、そういった精神的・経済的な負担も軽減できます。
また、家族葬の参列者は故人のことをよく知っている人だけなので、「こんなお葬式にしたい」といったパーソナルなご希望も比較的自由に採り入れられるメリットがあります。
家族葬はメリットだけではありません
一方で、家族葬にはデメリットも存在します。
まず、参列者を限定するため、「何で自分を呼んでくれなかったのか」というトラブルが発生することがあります。直接トラブルにならなくても、呼ばれなかったことに反感を持たれる可能性もあります。
そのため、家族葬を行うときは、どの範囲までお招きするかを明確にするのと同時に、参列されない方に対して家族葬を選んだ主旨をしっかり説明する必要があります。
そのように事前準備をしっかり行っていても、お葬式当日に「やはり実際にお別れがしたい」とイレギュラーで参加される方もいらっしゃいます。その場合は、お食事や返礼品の準備を急遽行うことになります。
また、家族葬を選ばれる際に「より費用が抑えられるのでは」というお考えを持たれる方もいらっしゃいますが、参列者が少なければ入ってくる香典の費用も減るため、最終的に一般葬とあまり支出額が変わらないという場合がある点にもご注意ください。
