火葬式は、通夜や告別式を行わない葬儀スタイルとして近年注目を集めています。葬儀を行わずに火葬のみを行うため、従来の葬儀に比べて極めて簡素ですが、経済的負担が少なく、現代のニーズに合った形で故人を見送ることができます。今回は、火葬式の基本情報とその流れについて詳しく解説します。
火葬式の変遷
従来のお葬式では、大勢の会葬者を葬儀式場に迎えて、2日間に分けて「通夜」「葬儀・告別式」を行うことが一般的でした。それが、時代や価値観の変化とともに、参列者をご家族などに限定した「家族葬」や、通夜を省いた「一日葬」などに様変わりしてきました。
「火葬式」は「直葬」とも呼ばれ、昔からある葬儀スタイルではありますが、あまり一般的ではありませんでした。火葬式ではお葬式自体を省き、火葬場で簡単なお別れだけを行います。必要に応じて宗教者に読経などを依頼することもできますが、火葬炉の前での読経は時間が3〜5分程度と短く、十分なお別れはできません。
そのため従来は、福祉事務所や警察が取り扱う、身元不明や身寄りのない方の葬送スタイルとして選ばれていました。しかし近年、一般の方からも火葬式が選ばれるようになってきたのは、葬儀から宗教的な意味合いが薄れたり、少子高齢化によって参列者が少なくなるなど、時代や価値観の変化によるものといえます。
火葬式の流れ
一般的な火葬式は、以下の流れで行われます。
安置する場所を決め、ご逝去された場所から安置先まで搬送します。
納棺を行います。ご希望に応じて死装束に着がえて納棺する方もいらっしゃいますが、火葬式ではそれらを省いて納棺されることも多くなっています。
火葬炉の前で簡単なお別れを済ませ、火葬されます。火葬炉前にて読経を依頼することもできます。火葬に立ち会った遺族でお骨上げ(火葬後のご遺骨を骨壺に収めること)を行います。
火葬式でもゆっくりお別れがしたい方は
想親メモリアルでは、「ゆっくりお別れ火葬式」というプランを設けています。このプランでは、火葬の前に自宅や民間のお別れスペースなどの場所で、数時間ほどお別れの時間をお過ごしいただけます。
自宅などでのお別れが困難な場合、時間貸しで利用できる施設をご紹介することもできます。火葬式に対する「できるだけ費用を抑えたい」というメリットを残しながら、「ゆっくりとお別れがしたい」という要望を叶えるご家族の気持ちに配慮したプランです。火葬式をお考えの方は、ぜひこのプランもご検討ください。